(美輪明宏さんプレミアムトーク)
さて、昨年末に放送されたNHK 『あさイチ』のプレミアムトークにゲストとして登場した美輪明宏さん。
視聴者から寄せられた相談への回答が素晴しいと話題になっています。
相談内容は
人生うまくいかないなと思った時、どう切り換えればいいですか、悪いことしか思い浮かんでこなくなります。
という30代の方からのもの。
美輪さんは、以下のように語っています。
人間にはバイオリズムがある。この世は正と負、光と闇、吉と凶、相反する2つのもので構成されている。
闇がなければ光も無い。すべてのものの良し悪しは、2つが重なってはじめて成り立っている。
ただ、みんな、幸せとか、明るいとか、片方だけを望んでしまう。
だから人間はとても調子の良い時があるけど、「最高潮に良い物」を手に入れないほうがいい。
功績があり、最高に素晴しい賞をもらう。
例えば、ハリウッドスターならアカデミー賞とか、アカデミー賞をいくつももらうと、ろくな死に方をしないと向こうでは言われている。
日本でもいくつも賞をもらったり、あまりにもすごいものを貰うと、病気や怪我を負ったり、亡くなったりする。
身分不相応な大邸宅を建てるような人にも、同じことが起こる。
だから昔の人は「負の先払い」と言って、棟上げ式(日本で建物の新築の際に行われる祭祀)の時に、紅白のお餅をまいたり、近所の人にお酒を振る舞ったり、五十銭玉、五円玉をまいたりして、負の先払いをした。
正と負のバランスなんですよ。
と、前置きをした上で相談者にこう伝えています。
だから、悪い時期。どの扉を叩いても開かないような悪い時期は、外へ向かおうとしてもドアが開かない。
ではどうすればいいか?「内に向かえ」そういう指令なのです。
内へ向かうというのは「棚卸しの時期だぞ、バーゲンセールの時期ではないぞ」という事。
だから「品を揃えなさい」。美・知識・教養・技術、そういうもの全て、自分の財産を増やしなさい。
今はそういう時期。
それで、セールの時期が来ると、あれ?っと思うぐらい、色んなところの突破口が開けていくんです。
そういう時期に貯めていたものを全てバァーっと出すと、人生が上手く回り出す。
回り出したら、最高まで行かないうちに、二番、三番手で引いておいたほうが無事でいられる。
あっちがダメならこっちがあるさ、こっちがダメならあっちがあるさ。何か突破口はあるんですよ。
NHK「あさいち」ーより引用